市立岸和田市民病院 産婦人科医長 札場 恵
1.女性の健康には女性ホルモンが関係しているの?

女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の分泌は、一生のうちに大きく変化します。その分泌は思春期に急激に増加し初経を迎え、20代でピークを迎えます。この時期は妊娠出産に適した時期ですが、月経に伴う不調も起こりやすいです。更年期になるとその分泌が急激に減少し、閉経を迎えます。この時期は更年期症状が起こりやすいです。
2.月経に伴ってどんな症状が起こるの?

月経終了後〜1週間ほどの卵胞期は徐々にエストロゲンが増加し、心身ともに好調です。その後、エストロゲンのピークとともに排卵し、腹痛や不正出血が起こる人がいます。排卵後の黄体期にはプロゲステロンが増加し、むくみやイライラ、眠気や倦怠感などの月経前症候群症状が現れます。月経期は、多くの人が月経痛や貧血に悩まされます。体の不調の原因がわからないと、不安が募り、さらに症状が強くなることもあります。まずは自分で症状を記録・把握することから始めましょう。月経痛や貧血、過多月経(出血量が多い)などから子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が見つかるかもしれません。
3.更年期症状ってどんなもの?
更年期とは閉経前後の10年間です。この時期はほてりやのぼせ、頭痛、肩こり、動悸、手指の関節痛、イライラ・抑うつなど様々な症状が起こります。症状には個人差があり、それだけでは診断できません。他の病気が隠れていないか確認が必要です。
4.かかりつけの産婦人科を見つけましょう!
日々を快適に過ごすため、規則正しい生活を心がけ、体を冷やさないようにしましょう。月経に伴う症状や更年期症状で日常生活に支障があるなら、早めに産婦人科で相談しましょう。
市立岸和田市民病院
岸和田市額原町1001
TEL:072-445-1000 HPはこちら