
市立岸和田市民病院
代謝・内分泌内科部長
花岡 郁子
肥満の原因(単純性、二次性、遺伝性)を鑑別し、脂質異常症、高血圧、耐糖能障害などの肥満に伴う合併症を検索します。また、医師・栄養士の治療や指導のもと減量のサポートを行います。
これまで肥満症の治療薬はサノレックス(一般名マジンドール)や防風通聖散しかありませんでしたが、新たに厚生労働省より肥満症を対象としたウゴービ皮下注(一般名セマグルチド)とゼップバウンド皮下注(一般名チルゼパチド)が承認され、最適使用推進ガイドラインが策定されました。
1. 高血圧、脂質異常症、2型糖尿病のいずれかを有する
2. BMI(注1)27㎏/㎡以上で2つ以上の肥満に関連する健康障害(注2)を有する、又は BMI35㎏/㎡以上
3. 当該施設(注3)において食事運動療法の計画を立て、6ヶ月間実施しても効果が得られない(2ヶ月に1回以上の頻度で管理栄養士による栄養指導が必要)
4. 本剤で治療を始める前に、当該施設において高血圧、脂質異常症、2型糖尿病のいずれか1つ以上に対して薬物療法を含む適切な治療が行われている
5. 投与期間中は2ヶ月に1回栄養指導を受ける必要あり 投与は最大ウゴービ68週、ゼップバウンド72週までであるが、その後肥満症の悪化が認められ食事療法を6ヶ月間実施しても改善されない場合は再投与可能
(注1)BMI=体重(㎏)/身長(m)2
(注2)肥満に関連する健康障害
耐糖能障害、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症・痛風、冠動脈疾患、脳梗塞、非アルコール性脂肪性肝疾患、
月経異常・不妊、閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低喚起症候群、運動器疾患、肥満関連腎臓病
(注3)日本糖尿病学会、日本内分泌学会、日本循環器病学会教育研修施設
肥満症はいろいろな疾患の原因になりますが、適切な治療で改善することが期待されますので、早めに専門医にご相談することをお勧めします。
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世界糖尿病デー
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医師、看護師による糖尿病の講演、
糖尿病に関する展示や相談、血糖値・HbAlc(先着の方のみ)・血圧測定など。
◼️ 開催日時 11月14日(金)午前10時〜12時、午後1時〜午後2時
(医師の講演:午前11時〜/看護師の講演:午後1時〜)
◼️ 開催場所 市立岸和田市民病院
3階講堂
・予約不要
※来院の際はマスクの着用をお願いします。
【問合せ先】
市立岸和田市民病院
TEL:072-445-1000