Vol.11 2021年の資産運用について

今回は、ジム・ロジャーズ著『大転換の時代 世界的投資家が予言』(プレジデント社)から2021年の資産運用について考えていきたいと思います。

 現在、70代のロジャーズ氏は非常に長い間マーケットを見ており、大局的な視点で市場を捉えています。相場の勢いや方向性を判断するモメンタム売買ではなく、中長期の投資を得意とするために老後資金など長期の運用の参考になります。「仮に割安な時期でなかったとしても、ポートフォリオには必ずある程度、商品を組み入れておくことをお勧めする。商品投資は株式の下落相場やひどいインフレに対してだけではなく、深刻な不況に対しても有力なヘッジ(回避)手段となりうるのだから。今のような世界的バブルと加熱相場がいよいよ極まってきてついに破裂したときにもきっとあなたを守ってくれるはずだ。」一般の人が投資をするならインデックスにすべきだとロジャーズ氏は言います。商品も先物ではなく、インデックスファンドや上場投資信託(ETF)で投資すればよいと言います。

 上昇相場に乗り遅れないようにと焦る気持ちは誰にでも起きます。しかし、ロジャーズ氏は人生で限られた回数しかトレードできないという覚悟で慎重に調べて粘り強く投資対象が上がるまで待つべきだと言います。

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