Vol.2 天才投資家『ジム・ロジャーズ』世界経済を大予測

ロジャーズ氏は、著書『ジム・ロジャーズ大予測 激変する世界の見方』でコロナ危機については「過剰に反応し過ぎている」としながらも、人々は実際に「恐怖」に支配されてしまっており、世界経済はパニック的な大混乱に陥っているのは事実だと述べています。「おそらく、株価の値下がりは今後も続く。いずれ金融機関の破綻をもたらし金融システム不安を引き起こす。いつとは断言できないが、それは必ず起こる」。ロジャーズ氏は次の金融危機が過去最悪になる理由として、世界中の国が非常に大きな債務を抱えている問題を指摘。リーマン・ショックの時は中国がキャッシュを抱えており、それによって危機を脱出することができました。しかしその中国も今では大きな債務を抱えています。

 「中央銀行も無限に債務を増やし続けることはできない。いつの日か終わりが来る。ある日突然、相場参加者のモメントが変わるときが必ずやって来る。その局面では、もはや誰も世界経済を救うことはできない。次の危機はそうした最悪の危機になると見ている」。

 空前の危機にあって、個人投資家はどのような行動をするべきでしょうか。皆が、長期投資をして株式インデックスの積立をし続ければ放ったらかしでもお金持ちになるという時代はコロナ前の常識でした。仮にこの上昇相場が当面の間続いたとしても、実体経済の悪化から金融危機が引き起こればとんでもないクライシスに繋がる可能性もあります。十分に注意をしながら慎重に投資対象を選び、相場を注意深く監視する必要がありそうです。

にこにこ新聞 6月号掲載

『ジム・ロジャーズ大予測!  激変する世界の見方』をわかりやすく解説!  動画はこちら

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